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令嬢は元暗殺者に恋をする
第24章 望まない婚約者
「サラ……」
「シン、つき合ってくれてありがとう。今まで、我がままばかり言ってごめんね」
声を震わせるサラをシンは肩越しに振り返る。
「私、シンと一緒にいられて楽しかった。すごくいっぱい笑った気がする」
サラを見つめるシンの瞳はことさら優しさに満ちていた。
「あんな奴の言いなりになる必要なんてない。それに、サラの我がままは全然、我がままのうちには入らない。可愛いものさ」
何を思ったかこの緊迫感漂う状況で、シンはファルクに背中を見せサラに向き直った。これにはファルクも眉間にしわを寄せた。
「でも、やっぱり私は我がままだと思う。自分でもわかってるつもり。シンにもたくさん迷惑をかけてしまったわ。ごめんなさい……」
うつむくサラのあごに指先をかけ、元気のない茶色の瞳を真っ向からのぞき込む。
「それでも魅力的な女には男が寄りつくし、離れていかないものさ。サラもそういう女になってみな」
「よくわからない……」
「あいつの心をつかむんだろう? どこにでもいる普通の女じゃ、奴の心なんて少しだって動かせやしない。ましてや、繋ぎ止めるなんてもってのほかだ。必死に追いかけるばかりじゃなく、反対に振り回してやるくらいの余裕をみせつけてやれ」
せつない思いが込み上げてくる。
シンは苦い嗤いを浮かべた。
俺、何言ってんだろう。
サラを奪うつもりでいたんだけどな……。
「シン、つき合ってくれてありがとう。今まで、我がままばかり言ってごめんね」
声を震わせるサラをシンは肩越しに振り返る。
「私、シンと一緒にいられて楽しかった。すごくいっぱい笑った気がする」
サラを見つめるシンの瞳はことさら優しさに満ちていた。
「あんな奴の言いなりになる必要なんてない。それに、サラの我がままは全然、我がままのうちには入らない。可愛いものさ」
何を思ったかこの緊迫感漂う状況で、シンはファルクに背中を見せサラに向き直った。これにはファルクも眉間にしわを寄せた。
「でも、やっぱり私は我がままだと思う。自分でもわかってるつもり。シンにもたくさん迷惑をかけてしまったわ。ごめんなさい……」
うつむくサラのあごに指先をかけ、元気のない茶色の瞳を真っ向からのぞき込む。
「それでも魅力的な女には男が寄りつくし、離れていかないものさ。サラもそういう女になってみな」
「よくわからない……」
「あいつの心をつかむんだろう? どこにでもいる普通の女じゃ、奴の心なんて少しだって動かせやしない。ましてや、繋ぎ止めるなんてもってのほかだ。必死に追いかけるばかりじゃなく、反対に振り回してやるくらいの余裕をみせつけてやれ」
せつない思いが込み上げてくる。
シンは苦い嗤いを浮かべた。
俺、何言ってんだろう。
サラを奪うつもりでいたんだけどな……。

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