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令嬢は元暗殺者に恋をする
第25章 狂乱の円舞曲
「嘘じゃないわ! あの人絶対に手加減をしないの。再起不能にされた人だってたくさんいるの!」

「じゃ、俺も手加減なしであいつを再起不能にしてやるけど、かまわないよな?」

「お願い、ふざけないで!」

「ふざけてないよ」

「あの人の強さを知らないから……シンだって、あの人に勝てないわ! ハルに負けたことがあのでしょう?」

 ファルクと絶対に戦わせないようにと、サラは必死になってシンから剣を奪おうとする。

「いや、ハルのあいつの強さが化け物じみているだけで……うーん」

 すっかり、混乱状態に陥っているサラの様子に、シンは参ったな、と頭に手をあて空を見上げた。

 俺、そんなに弱いと思われてるのか?
 そういえば以前サラに、全然強そうに見えないとか、頼りにならなさそうだとか言われたっけ。
 思えば、けっこう散々なこと言われたな。

 そんなことを思いだし、シンはふっと笑った。

「なあ、サラ聞いて」

「絶対にだめ!」

「サラ」

 落ち着いて、とシンはサラの肩に手をかける。

「戦ってはだめ!」

 それでもなお、いやいやをするように激しく首を振るサラの背に腕を回し、シンは自分の胸に強く抱き寄せた。
 ぽふんと胸に倒れ込んできたサラが、腕の中で小さな身体を震えさせ、もがいて顔を上げる。

 目を真っ赤にして仰ぐようにしてこちらを見上げる泣きそうなサラの顔。
 シンはサラの頭を優しくなでた。

「俺のために心配してくれて嬉しいよ。でも、安心して」

 シンはサラの耳元に唇を近づけた。

「俺、あいつより強い」
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