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令嬢は元暗殺者に恋をする
第35章 遠い地、レザン・パリュー
「もしもですよ、レザンのその組織が、遠い、海を隔てたこのアルゼシア大陸のアルガリタの国で、自分たちの秘密を暴こうとしているものの存在を知り、それを抹消しようとして組織の人間を差し向けた。それも難関といわれている学問所の試験を、身分を詐称してまでわざわざ受けて学問所内部に潜り込ませ、そして、何ひとつ残さず秘密をきれいに消し去ってしまったとしたら。それだけでも……」
どれだけの規模の組織か想像がつくでしょう……とマイネラー先生は最後につけ加えた。そして、自分も少し喋り過ぎたと気づいたのだろう、彼は緩く首を振った。
「私もこの程度のことしか知りません。ですが、サラ様何故、急にレザンに興味をお持ちに?」
「えっと、知り合いにちょっと……その人の住んでいたところがどんなところか知りたいな、言葉とか話せたらいいなって思って」
「もしかして、この宿題を教えてくれた方ですか?」
「それは……」
言いよどむサラを見つめ、マイネラー先生はずり落ちた眼鏡を持ち上げ目を細めた。
「サラ様、これは忠告です。あまりレザンに関心を持つのはおやめになったほうがよろしいかと思われます」
どれだけの規模の組織か想像がつくでしょう……とマイネラー先生は最後につけ加えた。そして、自分も少し喋り過ぎたと気づいたのだろう、彼は緩く首を振った。
「私もこの程度のことしか知りません。ですが、サラ様何故、急にレザンに興味をお持ちに?」
「えっと、知り合いにちょっと……その人の住んでいたところがどんなところか知りたいな、言葉とか話せたらいいなって思って」
「もしかして、この宿題を教えてくれた方ですか?」
「それは……」
言いよどむサラを見つめ、マイネラー先生はずり落ちた眼鏡を持ち上げ目を細めた。
「サラ様、これは忠告です。あまりレザンに関心を持つのはおやめになったほうがよろしいかと思われます」

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