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令嬢は元暗殺者に恋をする
第43章 ハルからの贈りもの
「ねえ、あっちのほうにも行ってみてもいい?」
ハルの手を握りしめ、始終、嬉しそうに笑っているサラを見るハルの口許に、しらずしらず穏やかな笑みが浮かんでいた。
「さっきからずっとはしゃぎっぱなしだね」
「だって、楽しすぎて」
「この手を離したら、あんたどこかに行ってしまいそうだね」
ハルの手が離さないとばかりにきつく握りしめられ、サラもきゅっと握り返す。
「どこにも行かないもの。ハルの側を離れたりしないわ」
「大丈夫。あんたひとりでどこにも行かせはしないし、それに、たとえ離れてしまったとしても……」
握っていた手をくいっと引かれ、ハルが身をかがめて耳元に唇を近づけた。
「必ずあんたを見つけ出してみせる」
耳元でささやかれ、サラははにかむようにうつむいてしまった。
ハルは私の嬉しいと思う言葉をくれる。
欲しいと思う言葉をくれる。
「それに俺、人探し得意だから」
「うう……何かそれって」
前にハルが言っていた、狙った獲物は一度も逃がしたことがない的な。
「何? どうしたの?」
「何でもない……」
ふと、サラは、装飾品を扱う露店の前で足を止めた。
ハルの手を握りしめ、始終、嬉しそうに笑っているサラを見るハルの口許に、しらずしらず穏やかな笑みが浮かんでいた。
「さっきからずっとはしゃぎっぱなしだね」
「だって、楽しすぎて」
「この手を離したら、あんたどこかに行ってしまいそうだね」
ハルの手が離さないとばかりにきつく握りしめられ、サラもきゅっと握り返す。
「どこにも行かないもの。ハルの側を離れたりしないわ」
「大丈夫。あんたひとりでどこにも行かせはしないし、それに、たとえ離れてしまったとしても……」
握っていた手をくいっと引かれ、ハルが身をかがめて耳元に唇を近づけた。
「必ずあんたを見つけ出してみせる」
耳元でささやかれ、サラははにかむようにうつむいてしまった。
ハルは私の嬉しいと思う言葉をくれる。
欲しいと思う言葉をくれる。
「それに俺、人探し得意だから」
「うう……何かそれって」
前にハルが言っていた、狙った獲物は一度も逃がしたことがない的な。
「何? どうしたの?」
「何でもない……」
ふと、サラは、装飾品を扱う露店の前で足を止めた。

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