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令嬢は元暗殺者に恋をする
第43章 ハルからの贈りもの
ええ、とフェリアはうなずく。
「あなたがどこへ行っても、あなたの幸せをずっと願っているわ」
「お母様は今は幸せ?」
「ええ、とても。愛する人と結ばれて、可愛いあなたを授かることができた。こんな幸せなことはないわ」
ふいに、ふわりと母の胸に抱きしめられる。
「お母様……」
「でもね、いつかここへ戻ってくると信じている」
「……」
それ以上、言葉がでなかった。
ハルを会わせることができないといった時点で、母は気づいているのだろう。そして、自分がこれからしようとすることも見通しなのだろう。
なのに、母は一言も自分を問いつめようとはしない。
いつかこの場所に戻ってくることなどできるのだろうか。
ごめんなさい、お母様。
私とてもわがままだわ。
でも、私ハルと幸せになるって決めたの。
けれど、よもやこの時、ハルとともにこの家に帰ってくることができようとは、サラは少しも思いもしなかった。だが、それはもっとずっと先のことである。
「あなたがどこへ行っても、あなたの幸せをずっと願っているわ」
「お母様は今は幸せ?」
「ええ、とても。愛する人と結ばれて、可愛いあなたを授かることができた。こんな幸せなことはないわ」
ふいに、ふわりと母の胸に抱きしめられる。
「お母様……」
「でもね、いつかここへ戻ってくると信じている」
「……」
それ以上、言葉がでなかった。
ハルを会わせることができないといった時点で、母は気づいているのだろう。そして、自分がこれからしようとすることも見通しなのだろう。
なのに、母は一言も自分を問いつめようとはしない。
いつかこの場所に戻ってくることなどできるのだろうか。
ごめんなさい、お母様。
私とてもわがままだわ。
でも、私ハルと幸せになるって決めたの。
けれど、よもやこの時、ハルとともにこの家に帰ってくることができようとは、サラは少しも思いもしなかった。だが、それはもっとずっと先のことである。

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