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令嬢は元暗殺者に恋をする
第45章 心にかかる不安
ハルの腕に自分の腕を絡ませ、サラは連れられるまま薔薇園の中を歩いた。
もしかしたら、ファルクが剣を手に追いかけてくるのでは不安に思い、何度もサラは後ろを振り返ったが、どうやらその心配はなかった。
「いいところってどこかしら。どこに連れていってくれるのかしら。私の知らないところ? もしかしたら、町から離れたところでしょう? とても楽しみだわ!」
ファルクのことを意識からしめ出そうとしているのか、サラの態度はどこか無理にはしゃいでいるのは見るからにあきらかであった。
不意にハルが立ち止まった。
つられてサラも足をとめ、どうしたの? と、きょとんとした顔でハルを見上げる。
「無理しなくてもいい」
その言葉にサラの胸がとくんと鳴る。
「ううん……無理なんか全然してないわ。せっかくハルと過ごせる大切な時間だもの。今はハルと一緒にいられることだけを考えたいの」
ハルと一緒にいればあの男のことなど忘れられる。
あの男のことなど、これっぽちも考えたくない。
そう思っていたのだが、やはり、ほんの少しの不安さえ、ハルには気づかれてしまったようだ。
もしかしたら、ファルクが剣を手に追いかけてくるのでは不安に思い、何度もサラは後ろを振り返ったが、どうやらその心配はなかった。
「いいところってどこかしら。どこに連れていってくれるのかしら。私の知らないところ? もしかしたら、町から離れたところでしょう? とても楽しみだわ!」
ファルクのことを意識からしめ出そうとしているのか、サラの態度はどこか無理にはしゃいでいるのは見るからにあきらかであった。
不意にハルが立ち止まった。
つられてサラも足をとめ、どうしたの? と、きょとんとした顔でハルを見上げる。
「無理しなくてもいい」
その言葉にサラの胸がとくんと鳴る。
「ううん……無理なんか全然してないわ。せっかくハルと過ごせる大切な時間だもの。今はハルと一緒にいられることだけを考えたいの」
ハルと一緒にいればあの男のことなど忘れられる。
あの男のことなど、これっぽちも考えたくない。
そう思っていたのだが、やはり、ほんの少しの不安さえ、ハルには気づかれてしまったようだ。

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