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令嬢は元暗殺者に恋をする
第5章 行かないで ※
「この手であんたを抱くんだ。そう、濡れそぼったあんたのここに、俺のものが埋め込まれていく。狭い内部を押し開きながら、根元まで奥深く」

 そ、そんな言い方しないで……。

「あんたの中に入って、あんたを味わうようにじっくりと腰を動かす。気が遠くなるくらい時間をかけて。息をするよりもゆっくりと。俺のものを馴染ませるように何度も何度も抜き差しを繰り返す。すぐにいいところを見つけてあげるよ。あんたの反応は何一つ見逃さない。そうして、焦らしながらそこを執拗に責め追いつめていく。泣いても止めてあげない」

 やめて……。

「そうしたら、どうなると思う?」

「しら……ない……」

「一度目の絶頂だ。中でいかせてあげる。それまで、我慢していた声を抑えきれず、そこでようやくあんたの可愛い啼き声を聞かせてくれるかな。その頃には、もう、怖いとか、嫌だとか、恥ずかしいなんて感情は快楽の波に呑まれてどこかにいってしまっている。でも、その時は、きっと意識を飛ばしてるかもしれないね。気持ちよすぎて、もう声もだすことができない。でも、まだ終わりじゃない」

 い、いや……。

 ハルがくすりと笑う。

「気づいてる? 息が乱れてきてるよ。頬も赤い」

「や……」

「それから、溢れた蜜でとろとろに蕩けたあんたの中をゆっくりと掻き混ぜる。内部を擦るように。そう、こんなふうに」

 言いながら、ハルは指先を蜜口付近に押しつけ円を描くようになぞる。

「腰のあたりが疼き始め、そろそろ焦らされるのがもどかしくなって、我慢できなくなる。慣れた女なら自ら腰を振ってくるだろうけど、あんたにはそれができない。自分ではどうすることもできなくて、泣きながらあんたは俺にこう言う……」

 ハルの唇がサラの耳元に寄せられた。柔らかい唇が耳朶に触れる。

「お願い。もっと……」

 吐息混じりに囁かれ、サラは引きつった悲鳴を喉の奥で飲み込む。
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