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令嬢は元暗殺者に恋をする
第69章 会いたい
 とにかく、ハルがファルクを手にかけなかったということだけは、よかったと胸をなでおろすべきであろう。
 これ以上、ハルに人殺しなどさせたくはない。

 ふと、サラは右耳のあたりに手を持っていき、髪を結んだリボンに触れる。

 ハル、ごめんね。
 もう片方のリボン、気づいたら髪から解けてなくしてしまったみたいなの。
 私、どこで落としてしまったのかな。
 ハルからの贈り物なのに。
 大切にするって約束したのに。

 ファルクと部屋でもみ合った時に、とれてしまったのだと思い、部屋から出ることのできないサラは、食事を運んで来た侍女に頼み込んで部屋に見に行ってもらった。しかし、侍女が言うには、片方のリボンはどこにも見あたらなかったという。

 なくしてしまったのは片方のリボンだけ?

 何故かそんな不安にかられ、サラは唇を噛みしめ、泣いてしまいそうになるのをこらえる。

 会いたいな。
 ねえハル、今どこにいるの?
 何をしているの?
 寂しい思いをしていない?
 私は大丈夫よ。
 だって、必ず迎えに来てくれると信じているから。

 夜空にぼんやりと浮かぶ月を見上げ、サラは寂しそうに瞳を揺らした。
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