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令嬢は元暗殺者に恋をする
第69章 会いたい
 ハル、どうしているかな。

 ハルに限って何かあるとは思えなかったが、それでも心配であることには変わりはない。
 会いに来てくれないのは、きっと何か事情があるのだ。

 でも、何の事情?

 ふと、サラの表情が憂いに沈む。
 自分を連れ戻しに、屋敷の者がベゼレート先生の診療所に現れた時には、ハルの姿は見あたらなかった。

 もし、あの場にハルがいたなら間違いなく自分を連れ出し逃げたはず。
 つまり、すでにその時、ハルはファルクのところへ行っていた。

 何をしに向かったのか考えるまでもない。
 ハルはいったいファルクに何をしたのだろう。

 どんな姿でファルクが自分の前に現れるのか、それを想像すると恐ろしさに身が震えた。

 私、明日あの男に会うのが怖いかも……。

 初めてハルとカーナの森で出会った時、子どもを助けるためとはいえ、襲ってきた賊を皆殺しにしてしまったという非情さもハルは持っている。

 そのことで、ハルとは言い合いをした。
 初めてハルと出会った時のことだ。だが、ファルクの身に何かあったとも、式が中止になったということも聞かされてはいない。

 予定通り、明日の式が行われるということは、生きてはいる、ということだろう。

 けれど、生きてはいるが──。
 そこで、サラはそれ以上のことは考えまいと、ふるふると頭を振った。
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