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令嬢は元暗殺者に恋をする
第70章 戦い前夜
「俺ひとりでいい。サラを助けたいと思うなら、おまえはいっさい戦いには手を出すな」
それでも、ハルはともに戦うと言い出すシンの決意をはねつける。
カーナの森に人が入るのを阻止するためにシンの力を借りたい。
だが、暗殺者と戦うのは自分ひとりでいい。
それこそ、自分勝手な話かもしれない。
「手を出すなって、何だよそれ。まるで俺がいたら足手まといだとでも言いたげだな。それとも、俺では頼りないとでもいうのか」
「そうは言っていない」
「だったら何故! サラに危機が迫っていると知って、俺が黙っていられると、何もしないでいられると思うか? おまえにもしものことがあったら、サラはどうなる!」
「俺にもしものことなどない」
「何故そう言い切れる! っていうか、そのむかつくくらいの自信は何なんだよ」
シンはぎりっと奥歯を噛んだ。
「とにかく、おまえが何と言おうと……」
「必要ない」
「……おまえ!」
「ならば、はっきりと言う。おまえがいたら俺の気が散る」
それが理由であった。
それでも、ハルはともに戦うと言い出すシンの決意をはねつける。
カーナの森に人が入るのを阻止するためにシンの力を借りたい。
だが、暗殺者と戦うのは自分ひとりでいい。
それこそ、自分勝手な話かもしれない。
「手を出すなって、何だよそれ。まるで俺がいたら足手まといだとでも言いたげだな。それとも、俺では頼りないとでもいうのか」
「そうは言っていない」
「だったら何故! サラに危機が迫っていると知って、俺が黙っていられると、何もしないでいられると思うか? おまえにもしものことがあったら、サラはどうなる!」
「俺にもしものことなどない」
「何故そう言い切れる! っていうか、そのむかつくくらいの自信は何なんだよ」
シンはぎりっと奥歯を噛んだ。
「とにかく、おまえが何と言おうと……」
「必要ない」
「……おまえ!」
「ならば、はっきりと言う。おまえがいたら俺の気が散る」
それが理由であった。

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