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令嬢は元暗殺者に恋をする
第76章 戦い -2-
「まさか〝漆黒の疾風(かぜ)〟……」
「レザンの漆黒の疾風だと!」
「じ、冗談じゃない! レザンの暗殺者が相手だと俺たちは聞いてない! それも! 二つ名を持つ暗殺者など……」
「二つ名? 漆黒のかぜ?」
ファルクは何だそれは? と訝しむように問い返す。
間抜けた顔だ。
闇の世界では知られたその異名だが、それをファルクが知らないのは当然のこと。
「レザンの暗殺者の中でも最上級だ! 容易く動かせる相手ではない! その二つ名を持つ者が現れるなど……こいつにかなうわけがない。俺たちが何人、いや、何十人かかっても勝てる相手ではなかった! むしろ、レザンの暗殺組織とかかわったとなったら、俺たちの組織まで危うくなる。いや、そもそも何故だ……何故レザンの暗殺者がここにいる! 誰がこいつを雇った!」
咄嗟に、アイザカーンの暗殺者たちの目が責めるようにファルクを射る。
ファルクは違う、知らない、私ではない、としきりに首を振るばかり。
それどころか、この状況をいまだ理解できていないらしい。
レザンの暗殺者と聞いても、何のことだかさっぱりわからないと、ぽかんと惚けたように口を開けたまま。
さらに、暗殺者は木の茂みにぺたりと座り込む少女に凄まじい視線を放つ。
「レザンの漆黒の疾風だと!」
「じ、冗談じゃない! レザンの暗殺者が相手だと俺たちは聞いてない! それも! 二つ名を持つ暗殺者など……」
「二つ名? 漆黒のかぜ?」
ファルクは何だそれは? と訝しむように問い返す。
間抜けた顔だ。
闇の世界では知られたその異名だが、それをファルクが知らないのは当然のこと。
「レザンの暗殺者の中でも最上級だ! 容易く動かせる相手ではない! その二つ名を持つ者が現れるなど……こいつにかなうわけがない。俺たちが何人、いや、何十人かかっても勝てる相手ではなかった! むしろ、レザンの暗殺組織とかかわったとなったら、俺たちの組織まで危うくなる。いや、そもそも何故だ……何故レザンの暗殺者がここにいる! 誰がこいつを雇った!」
咄嗟に、アイザカーンの暗殺者たちの目が責めるようにファルクを射る。
ファルクは違う、知らない、私ではない、としきりに首を振るばかり。
それどころか、この状況をいまだ理解できていないらしい。
レザンの暗殺者と聞いても、何のことだかさっぱりわからないと、ぽかんと惚けたように口を開けたまま。
さらに、暗殺者は木の茂みにぺたりと座り込む少女に凄まじい視線を放つ。

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