この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
令嬢は元暗殺者に恋をする
第83章 王女アリシア
「本当に彼女を大切に思っているのだな」
「俺にとってはかけがえのない女性だから」
「もうひとりの男の子はどうしている?」
アリシアのいう男の子とはアイザカーンの暗殺者でひとり生き残った、いや、ハルが生かした少年のことだ。
どこにでも好きなところに行けばいい、おまえは自由だと言い聞かせたが、少年は律儀にも命を助けてもらったサラに恩返しがしたい、サラを守りたいと言い出した。
そのためにも、もっと強くなりたい。
だから、自分に向かって弟子にしてくれと土下座までされてしまった。
「剣を教えることになった。俺のことを師匠だって」
「ハルが師匠か」
「それに、サラにもよく懐いているし、サラもお姉さんとしてしっかりしなければと思ってよく面倒をみているよ。多分、サラにとってもいい傾向だ。それに、こうして俺がサラの側にいないときもあの少年がサラの側にいてくれるのは正直、安心するところもある」
子どもとはいえ、元暗殺者だ。
戦いの腕はそのへんの大人よりも確かで強い。
剣を教え込めば、さらに強くなる素質もある。
「ハルの回りは賑やかになるな」
そうだね、と答えてハルは苦笑いを浮かべる。
組織を抜けた数年間、孤独で過ごしてきた自分には考えられないことであった。
果たしてこの先、どうなるのか想像もつかない。
「俺にとってはかけがえのない女性だから」
「もうひとりの男の子はどうしている?」
アリシアのいう男の子とはアイザカーンの暗殺者でひとり生き残った、いや、ハルが生かした少年のことだ。
どこにでも好きなところに行けばいい、おまえは自由だと言い聞かせたが、少年は律儀にも命を助けてもらったサラに恩返しがしたい、サラを守りたいと言い出した。
そのためにも、もっと強くなりたい。
だから、自分に向かって弟子にしてくれと土下座までされてしまった。
「剣を教えることになった。俺のことを師匠だって」
「ハルが師匠か」
「それに、サラにもよく懐いているし、サラもお姉さんとしてしっかりしなければと思ってよく面倒をみているよ。多分、サラにとってもいい傾向だ。それに、こうして俺がサラの側にいないときもあの少年がサラの側にいてくれるのは正直、安心するところもある」
子どもとはいえ、元暗殺者だ。
戦いの腕はそのへんの大人よりも確かで強い。
剣を教え込めば、さらに強くなる素質もある。
「ハルの回りは賑やかになるな」
そうだね、と答えてハルは苦笑いを浮かべる。
組織を抜けた数年間、孤独で過ごしてきた自分には考えられないことであった。
果たしてこの先、どうなるのか想像もつかない。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


