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令嬢は元暗殺者に恋をする
第85章 それから
「サラ、よく聞いて。暗殺組織と聞いてサラは野蛮な、ならず者の集団と思うかもしれないけど、必ずしも全員がそうというわけではない」

「それは……ハルを見れば何となくだけどわかる気がする」

「レザンの組織には〝天〟と呼ばれる八人の長が存在する。蒼天、黒天、玄天、幽天、昊天、朱天、炎天、白天と、彼ら八人が組織を仕切っている。絶対的な存在だ。誰も長には逆らえない。長の命令を拒否することもできない。うまく立ち回ってその長の誰かに目をかけてもらうことができれば……サラの身の安全は保証される。殺すには惜しい、手元に置いておきたいと思わせることができれば、酷い目にあわされることはない。もっとも、一人だけ例外がいるが……」

 ハルの脳裏に浮かんだのは炎天の姿だ。
 あの男はことあるごとに、レイと自分を目の敵にしてきた。
 おそらく捕らえられたら、炎天は嬉々として容赦なくサラをいたぶろうとするはず。
 そういう男だ。

 本当に最悪の時は、炎天を倒して自分がその地位を奪って長になる。
 長の地位をかけて、どちらかが死ぬまで戦う。
 仮にも長を名乗っている男。
 自分もただでは済まないだろう。
 だが、死に物狂いでやればおそらく勝てる。いや、勝たなければならない。

 レイや白天は無理だ。
 自分では適わない。
 他の者は実力そのものが不明。

 とにかく、長の地位につけばサラを手元に置いておくことができるし、誰もサラに危害を加えることはできない。

 何より、組織内でもいろいろと融通はきく。
 ある程度の自由も。
 いずれ、サラをアルガリタに帰すことも可能かもしれない。

 だが……そうなれば、組織を抜け出した意味はなくなる。
 しかし、サラのためならそれもやむを得ないこと。
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