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令嬢は元暗殺者に恋をする
第88章 あなたの瞳におちて -終- ※
「待って、指をとめて!」

「だめ」

「ああ……いや……いつもよりも変……なの。身体が熱くて……」

 止めてと哀願するも、それでもハルの指が抜かれることはなかった。
 それどころかよりいっそう動きが激しくなる。
 自分がどうなってしまうのかわからなくて怖い。

「おね……お願い……だめ……それ以上は……いや……」

「そのお願いはきけないよ」

「いや……ぁ……ぁ───────っ」

 その瞬間、熱い何かが弾け迸った。
 頭の中が真っ白となる。

 脱力したように全身の力が抜けていく。
 埋め込まれていた蜜壺からハルの指が抜かれた。
 栓となった指が抜かれ、そこから熱いものが流れ出る。

 放心状態となっているサラの唇にハルはキスを落とし、びしょびしょに濡れた指と手を丁寧に舐めとる。
 ようやく飛ばしていた意識を取り戻したサラは、虚ろな目でハルを見返した。

 自分でも何が起こったのかわからなかった。

「無理させちゃったかな」

「私……」

「買ったばかりのシーツ、びしょびしょだね」

「いや……」

 ハルはくすりと笑い、サラの耳元に唇を近づけた。

「サラの中に入ってもいい? サラを抱きたい」

 耳元で吐息混じりに囁く声にサラはうなずく。
 力なく開いた脚の間に割って入ったハルは、己の肉茎をサラの蜜口から花芽に向かってなぞるように往復し、花芽の先端に自身の先を押しつけくりくりと撫でつける。

 もう、それだけで気持ちがよくて声が出てしまいそうだった。
 そして、濡れそぼった蜜口にハルの先端が正確にあてがわれた。

 初めての時の激しい痛みを思い出したサラは身がまえて泣きそうな顔をする。
 ハルの手が優しくサラの頬を撫でた。

「怖いね。あれから時間があいてしまったから。まだ少し痛みがあるかもしれない」

「うん……」

「俺の背中にしがみついて」

 サラは精一杯腕を伸ばしハルの背に抱きつく。
 そうして、大きく息を吸って吐き出し身体の力を抜く。
 そうすることで、相手を少しでも楽に受け入れることができると身体は覚えていた。
 サラのひたいにハルは口づけをする。
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