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新しい生活
第8章 IKENAIKOTO
「…嫌、だめ…」鄭さんの舌が、私の舌に蛇の様に絡んでくると、不意に声が漏れていた。
嫌な感触なのか、それとも禁断の感触なのか…境目に立たされている自分が怖かった。

「んんっ…そんなに…」鄭さんの舌に反応してしまっていた…
目を瞑ってしまうと、更に淫猥な感覚の深みに沈んでいく気がした。





カーテンの隙間から、夕方の日の光が暗くなって、部屋は更に暗くなっていた。

舌と舌が絡まり合う湿った音と、スカートの生地の上を指が滑る音と、息遣いだけの音だけが、部屋の中で反響してる様であった。

「こっちも…朋香さん…」江田さんに再度、唇を重ねてきた…


(…こんなのは、今日が最後)と自分に言い聞かせていた。




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