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あの頃に戻って……
第17章 神秘
式が終わって、平穏な日々がまた始まった。

今日は、咲良の卒園式。

「着物着たいよぉ。」

私がごねる。

「ダメ。お腹に負担かけちゃ良くないだろ。」

優輝くんがダメだって言う。

「だって、入学式じゃもっと着れないじゃない。」

「これからこの子が生まれたら着る機会増えるから、今回は我慢したら?ママ。」

咲良に諭される。

嬉しいことに妊娠確定した。

「うー……。」

渋々承諾し、優輝くんが選んでくれた服を着る。

ツワリはまだあるけど、ツワリだって分かったから頑張れる!

「ママ、気持ち悪いの大丈夫?」

優大が心配してくれる。

「うん。大丈夫よ。ありがとう。」

「咲良たん、小学校行っちゃうの?」

「そうよ。四月からね。」

「ゆう、さびしい。」

しょんぼりする、優大。

「良雅はまだ一緒に通えるわよ。」

「りょうたんと咲良たんとが良いの。」

「そうね。一緒が良いわよね。でも、咲良はもう園で習うことはできるようになったの。小学校行ってもっとできることを増やすのよ。」

「大変?」

「そうね。慣れるまではいろいろ大変かもしれないね。優大、応援してあげられる?」

そう聞くと、優大が、

「うん!咲良たん、がんばれ!って言う!」

良雅みたいにガッツポーズしながら笑顔で話す。

それを見ていた優輝くんが、

「良雅みてー。」

そう言って笑う。


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