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あの頃に戻って……
第7章 嫁不在
20時半……

寝静まった子どもたち。

「ご飯、食べましょ?」

そう、誘う。

「あぁ。」

キッチンに立つ、優輝くん。

「座ってて良いわよ?お仕事でも立ちっぱなしだったんだから。」

そう言う。

「本当に?」

「良いに決まってるじゃない。」

「マジで美都、天使……」

そんなことを、言う。

可笑しくて思わず笑ってしまう。

準備が整うと、優輝くん、目をキラキラさせて、

「いただきます!」

って。

ゆっくり味わって食べてた。

後片付けをして、少し休む。

21時半……

「お風呂、いただくわね?」

「あぁ。」

ゆっくり入って、出る。

髪を乾かそうとドライヤーを借りるため、声をかける。

「乾かしてやるよ。おいで?」

そう言って、髪に優しく触れる。

「この家はさ、結婚する前に建てたんだ。俺が両親と住むために。なのに、結婚して、莉緒が来て……追い出したんだ。」

「そうだったの。」

「今日、母さんの兄弟が予約で来たんだけど、美都のこと見て、すげぇ気に入ってたよ。お嫁さんだったら良いのにって。」

なんて言う。

優輝くんの口から「お嫁さん」て聞くと、ドキドキする。

乾かし終えて、優輝くんがドライヤーのスイッチを切る。

髪を櫛でとく。

そして、

「本当にいつか……俺のお嫁さんになってほしい。」

そう言って、キュッ……

後ろから抱きしめた。

ドキドキドキドキ…

「優輝くん……私もそうなりたいよ。」

「美都……」

私たちはまた、深く愛し合った。

肌を重ねた。

寝る時は子どもたちを囲んで端と端に別れたけど、とても幸せな時間だった。

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