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第8章 離婚

私は、咲良を抱きしめようと近づいた。

「咲良……ツライ気持ちにさせて、ごめんな。」

優輝くんが私より先に咲良を抱きしめた。

咲良はそのままワンワン泣いて、優輝くんがなだめてくれた。

「優輝くん、ありがと。」

ひとしきり泣いたあと、咲良が優輝くんにそう伝えた。

私は優大くんと良雅の頭を撫でてた。

良雅は何だかまだよく分かってないみたいだけど、咲良が泣くのを見て、心配そうな表情を浮かべてた。

その後も優輝くんはお仕事をしてた。

お昼食べた後、優輝くんがゴソゴソ、紙を出した。

「俺、離婚届、出してくる。」

そう言うと、

「こんな狭い町であんたが行ったら即日知れ渡るわ。私が出して来てあげるから、安心なさい。」

と、優輝くんのお母さんが言ってくれた。

そして、

「届、出して来たよ！ついでに、これももらって来た！」

そう言って、婚姻届をもらって来た。

「母さん！離婚届出しに行って婚姻届もらって来たら、それこそ噂流れるだろー。」

と、苦笑い。

私もそのやりとりが可笑しくて、ケラケラ笑う。

その姿を見て、咲良も良雅も優大くんも笑ってた。

そうよ。こういう、笑顔が溢れる家庭が良いわ。

優輝くんとならきっと築いていける！