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あの頃に戻って……
第8章 離婚
そういえば、駿介くんはどうしたのかしら?

莉緒さんと帰って来たんじゃないのかな?

公園で遊ぶ子どもたちを見つめながら、考えていた。

すると、

「佐野!」

声をかけてきたのは、

「駿介くん。」

「昨夜、佐野、優輝んとこに泊まったの?」

「えぇ。駿介くんこそ、莉緒さんとどこに泊まったの?」

「……俺のアパート。」

何だか妙な雰囲気…

「そう。帰ろうと思えば帰れた場所ね。」

「あぁ。」

「莉緒さんは、優大くんのこと、気にかけてなかった?」

「佐野は優大くんのこと、好き?」

「好きよ。とっても可愛いわ。」

「それ、莉緒に教えてやりなよ。」

「え?」

「あいつ、優大が邪魔なんだって。」

‼︎‼︎!

何てこと言うの?

自分の子どもなのに!

「俺と莉緒、一緒になりたいんだ。だけど、俺も優大は育てられない。子供はまだ今はムリだ。今頃、離婚の話、してると思うよ。」

そんな……

展開が急すぎてついていけない。

優輝くん……

そこへ……

「優大。」

莉緒さんが優輝くんと優輝くんのお母さんと一緒に来た。

大きな荷物が見えた。

「ママ!またお出かけ?」

屈託のない笑顔で話す、優大くん。

「ママね、サヨナラするの。元気でね、優大。」

涙が……溢れる……

優大くん。大丈夫かしら?

「そう。ママ、じゆーになれるね。よかったね。バイバイ。」

自由……

莉緒さんはきっと優大くんに自由になりたいって言っていたのね。

そうじゃなきゃ2歳の子がそんな言葉、知ってるはずないもの。

健気すぎる優大くんを見て、私は涙が止まらなかった。

咲良も泣いていた。

感受性が高い子だから、これはツライだろうな。

莉緒さんは振り向きもせず、駿介くんと出て行った。

こんなあっさり……引きさがれるものなの?

子どものこと、気にならないの?

こんな薄情な人もいるのね。

そう思った。
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