この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あの頃に戻って……
第9章 旅行

夕方、実家に帰ると、小さな町の噂はもう、私の父さんと母さんの耳にも入っていた。
「美都の同級生だよな?子どもは?」
と、父さん。
「えぇ。優輝くんが優大くん引き取ったの。婚姻届は願掛けだって。」
そんな話をしてた。
朝、起きると、神妙な面持ちの母さんが私に、
「美都、龍聖くんから郵送でこんなものが昨夜、届いたの。」
速達の印があったその封筒を開ける。
中には、CD?DVD?
あと、一枚の手紙。
別れてください。俺はこいつとやり直したい。咲良は育てさせてください。
そんな手紙と共に離婚届も既にサイン入りで入ってた。
「いや……咲良も良雅も私が育てるわ!」
独り言みたいに呟く。
「離婚届?」
母さんが少し驚いた顔で私に聞く。
「そう。龍聖さんとはもう何ヶ月もろくに話もしてないの。離婚したいって。咲良だけは育てたいなんて虫のいい話、聞き入れられないわ。」
そう答えた。
「美都、離婚はしたいの?」
「えぇ。そこは構わないわ。」
「そう。……咲良はどうしたいのか、聞いてみたら?」
「そうね。」
感受性が高い子だから、本当に神経使ってあげないと。
父さんにも話さないと。
今日と明日、子どもたちは父さんと母さんに見てもらうことになった。
私は優輝くんと過ごす……
このDVD、一応持って行こう。
一緒に見たいって言うかもしれない。
「美都の同級生だよな?子どもは?」
と、父さん。
「えぇ。優輝くんが優大くん引き取ったの。婚姻届は願掛けだって。」
そんな話をしてた。
朝、起きると、神妙な面持ちの母さんが私に、
「美都、龍聖くんから郵送でこんなものが昨夜、届いたの。」
速達の印があったその封筒を開ける。
中には、CD?DVD?
あと、一枚の手紙。
別れてください。俺はこいつとやり直したい。咲良は育てさせてください。
そんな手紙と共に離婚届も既にサイン入りで入ってた。
「いや……咲良も良雅も私が育てるわ!」
独り言みたいに呟く。
「離婚届?」
母さんが少し驚いた顔で私に聞く。
「そう。龍聖さんとはもう何ヶ月もろくに話もしてないの。離婚したいって。咲良だけは育てたいなんて虫のいい話、聞き入れられないわ。」
そう答えた。
「美都、離婚はしたいの?」
「えぇ。そこは構わないわ。」
「そう。……咲良はどうしたいのか、聞いてみたら?」
「そうね。」
感受性が高い子だから、本当に神経使ってあげないと。
父さんにも話さないと。
今日と明日、子どもたちは父さんと母さんに見てもらうことになった。
私は優輝くんと過ごす……
このDVD、一応持って行こう。
一緒に見たいって言うかもしれない。

