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あの頃に戻って……
第9章 旅行

「二人とも、じぃじとばぁばの言うことよーく聞いて、怪我だけはしないように気をつけてね?」
私はいつも二人に預けるときに言う言葉を伝える。
咲良は、
「おんなじこといつも言うんだから。」
なんて返すようになったから、少しはいろいろ分かってきたみたいだと成長を感じる。
でも、良雅は、
「はいっ!」
と、良いお返事のあと、家の中を走り回ったり、庭に出て小道だけど、車道があるのに飛び出したり……
見ていてハラハラする。
まだまだいろいろ分かるようになるまで時間が必要だと感じる。
「美都、龍聖くんとのこと、俺からさり気なく咲良に聞いてみるよ。」
出かけ間際に父さんが言う。
「そうね。あの子は感受性豊かだから、傷つきやすいし、察しやすいの。本当にさり気なくなら聞いてほしいけど、何か分かってしまったらただ悲しい気持ちになるわ。」
「あぁ。分かってるよ。おまえによく似てるからな。」
そう苦笑いをした。
「任せるわ。いってきます。」
まだ誰にも優輝くんとのことは話してない。
父さんと母さんには今日と明日は同窓会で盛り上がった人とたくさん話したい……そう伝えた。
嘘ではない。
ここまできても嘘をつくのは心苦しい。
今まで馬鹿正直に生きてきた。それで、明るくて楽しくて幸せならそれで良いって思っていた。
なのに、馬鹿正直に生きていたのに、結局、嘘だと思った。
夫への気持ちも。
夢中になんてならなかった。
この人とじゃなきゃ生きていけないとか、この人の子どもがほしいとか、考えたことなかった。
なんとなく、猛烈なアタックが断りきれなくて付き合って、悪い人じゃないからと思って、ダラダラ付き合って、結婚して、結婚したらすることして、子どもできて……
でも、子どもは本当に可愛くて、守りたいって心底思う。
それは、夫の子どもだからではなくて、咲良だから!良雅だから!私の子どもだから守りたいの。
私はいつも二人に預けるときに言う言葉を伝える。
咲良は、
「おんなじこといつも言うんだから。」
なんて返すようになったから、少しはいろいろ分かってきたみたいだと成長を感じる。
でも、良雅は、
「はいっ!」
と、良いお返事のあと、家の中を走り回ったり、庭に出て小道だけど、車道があるのに飛び出したり……
見ていてハラハラする。
まだまだいろいろ分かるようになるまで時間が必要だと感じる。
「美都、龍聖くんとのこと、俺からさり気なく咲良に聞いてみるよ。」
出かけ間際に父さんが言う。
「そうね。あの子は感受性豊かだから、傷つきやすいし、察しやすいの。本当にさり気なくなら聞いてほしいけど、何か分かってしまったらただ悲しい気持ちになるわ。」
「あぁ。分かってるよ。おまえによく似てるからな。」
そう苦笑いをした。
「任せるわ。いってきます。」
まだ誰にも優輝くんとのことは話してない。
父さんと母さんには今日と明日は同窓会で盛り上がった人とたくさん話したい……そう伝えた。
嘘ではない。
ここまできても嘘をつくのは心苦しい。
今まで馬鹿正直に生きてきた。それで、明るくて楽しくて幸せならそれで良いって思っていた。
なのに、馬鹿正直に生きていたのに、結局、嘘だと思った。
夫への気持ちも。
夢中になんてならなかった。
この人とじゃなきゃ生きていけないとか、この人の子どもがほしいとか、考えたことなかった。
なんとなく、猛烈なアタックが断りきれなくて付き合って、悪い人じゃないからと思って、ダラダラ付き合って、結婚して、結婚したらすることして、子どもできて……
でも、子どもは本当に可愛くて、守りたいって心底思う。
それは、夫の子どもだからではなくて、咲良だから!良雅だから!私の子どもだから守りたいの。

