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帝警備淫夢譚
第6章 城田美和、初任務に胸踊る
組織内偵部の局長に呼ばれるなんてビックリ!

最高の調査員、この業界のスーパーエリートが揃っていると言われる組織内偵部は、特撮戦隊ものの本部基地のような部署だと思っていた。経理部と同じフロアなのに厳重に隔離された空間。入口は指紋認証とパスワード、さらにカードキーの三重ロック。
もちろん合体ロボを発進させることはないだろうけど。でも、マユなんて、何とかレンジャーに変身できそうだし。彼女みたいな人がいっぱいいる部署ってどんなトコよ…。

ところで、この会社は何で「部」なのに「局長」なのかしら?普通、部長でしょ。新撰組みたいね…等と適当なことを考えて緊張を紛らす。

初めて入った組織内偵部。スーツの男女がパソコンを前に仕事している。お疲れ様…と、何人かの社員から声を掛けられる。アレ?以外と普通じゃん…。でも、さすがに男性が多いわね。マユは?…あ、いた。若い男性を前に何か話している。おお、無表情…あんな女の先輩がいたらメンタル危ないわ。

「経理部の城田美和です」

組織内偵部の局長室をノックする。
事務所は普通でも…あー中に仮面ラ●ダーがいたらどうしよう?アレ、正義の味方っぽくないのよねー。

「どうぞ」

高級そうな応接セットと、偉い人用のデスク。
そして、偉そうに見える少壮の男性。
銀行員時代に何度かお邪魔した中堅企業の社長室とほぼ同じような空間だった。

正面に局長。
二人きりだ。
局長はイケメンではないけれど清潔感がある。真面目そうで、頭も良さそう。現場上がりだって聞いた。鍛えてるのかな?40歳手前って聞いたけど、それよりずっと若く見える。

「組織内偵部局長の有田です」
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