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向日葵
第3章 ビアンの純粋と闇
 約束の時間には涼太と康介も来たんだけど、梨花は浮かない顔をしていた。

 でもさ、梨花は女の部分が強いんだよね。
 
 涼太にも康介にもいい顔したいのよ。

 そのお蔭でダブルデートのムードが壊れなくて済んだけど、ムカついたんだよね。

 遊園地に着いてからは、男女交代しながら、楽しく乗り物に乗ったんだ。

 涼太を見ながら康介を気にする梨花の顔を見ていたら、罪悪感よりも仕返しが上手く出来てる事の方が嬉しく感じたよ。


 「すみれもワルじゃのぅ」

 「そう、私は悪い奴なのさ。

 夕方になって、観覧車に乗る事になってさ、その時だけは可哀想に思って、梨花と涼太をペアーにしてあげた。

 私は康介と観覧車に乗ったんだけど、そこで康介から意外な言われたわ。

 『涼太は、お前が好きなんだよ。
俺は適当に梨花とはぐれた振りするから、帰りは一緒に帰ってやってくれないか?』ってね。

 びっくりしたけど、私の中で最終的な梨花への復讐のシナリオが出来上がっていった。

 だから、私はこう言ったの。

 『梨花は康介が気になるみたいだから宜しくね』って。

 嘘を平気で言える程、意地悪になれた。
康介はびっくりしていたけど、満更でもない顔にもなった。

 でもさ、ここで私が意地悪しなくてもさ……
決まっていた事じゃん、梨花と涼太は結ばれないっていうのはさ…

 私が少し手を加えただけで変わってしまう運命なら、その流れを見定めたくなった。

 どうせ結ばれないのなら、それを決定的にしてやろうとも思った」
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