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続「辿り着く 先には」
第2章 『堕落』
朝食を食べる間は何故か首輪をされたままだった。動物のように四つん這いで食べろとまでは言われなくて良かったと、内心思いながら食事を済ませそのあと車の様子を見てくると外に出ていった間に全てを片付け準備をした。

昨日の事と、今朝の事を思い出すとすぐにも体が反応しそうで頭から今は追い出した。今まで抱かれた事が、本当になんだったのかと思うほどのそれ程までの違いにどうしていいか分からなかった。なのに身体だけは正直に反応を示す。

本当に自分がこんなにも淫靡な人間だったのかと思うと、何となく心の奥底で分かっていたのだろうとも思ったが認めるのが嫌だったのだ。

だが、もう魔王に逆らっても無駄などだと分かってもいた。あの、絶対的な支配に勝てる気はもうしなかった。その分その絶対支配は現実を遮断してくれる、今の絢音にとってはそれがどれ程に精神を安定させるものかも分かっていたのだから。

だから、ここへ来たのだ。ただ、愛して貰う為に。身体を供物として捧げる為に・・・

考え事をすると手が止まってしまう。後ろから話し掛けられて、はっと振り返った。

「一人にすると、すぐに余計なことを考えるなぁ。眉間に皺が寄っとる。可愛い顔が台無しや、こっち来ぃ。」

椅子に座った聖の下に膝立ちのまま太ももに頭を寄せられる。優しい手付きで撫でられていると、自分が本当に猫になった気持ちだった。

「髪が柔らかいなぁ。ほんまに、絢音はどこもかしこも柔らかくて気持ちええわ。」それに、どう答えていいか、分からず頭を上げて聖を見上げた。顔が近づいてきて、まつげが長いなぁと思って目を閉じると、優しい唇が触れた。何度か行き来しては温かさを残す。

瞳を開いて、聖を見つめる。じっと目を見つめられるともう、身体中が反応を示してしまう。

「絢音は美人やよ、誰がなんと言おうと。綺麗で美しい。」

恥ずかし過ぎて、なにも言えないでいると、今度は腕を引かれ膝に乗せられ唇を奪われる。行き来する唇が唇を貪り、息が出来ない身体に痺れが走る。

心と身体がすぐにも、魔王に従い開け放ち自分の心など元より無かったかの様にその支配を受けすぐにも白い世界が広がった。子宮はそれに反応して痺れ、脳で達する。
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