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続「辿り着く 先には」
第5章 『遠隔』
あれから、瞬く間に一ヶ月は過ぎた。色々なお友達も殖えて、アクセサリーは得に売れて好調だった。お金はそれなりに回り始めていたが、そのお陰で時間も取られることが現実だった。聖の病気も今は安定しているようで電話をしても調子が良さそうなのが救いだった。夜は必ず電話で一時間ほど話をする。

今日も早めにベッドに入ってから電話を掛けた。帰ってきたよの、ただいまのメールとご飯が終わったよのメールが合図だったからだ。毎回、話なれているはずなのにドキドキとするのは何故なのだろうと考えていた。コール音が聞こえる。
「はいはい、ただいま。」
「お帰り、今日は少し早かったんだね。」
「切り上げてきたよ、毎日残業は面倒だから。」
「そうなの、休み休みしないとね。」
「絢音は、一日大変だった?」
「うーん、まぁ、いつも通りかなぁ。ランチパーティーをしてアクセサリーが何点か売れて。」
「お金は貯まった?」
「行けるくらいのお金は何とかかしらね。」
「そうなんや、楽しみやね。」

色々と一瞬、思いをはせて遠い守山の景色を思った。
「7月の連休のところで大丈夫なのよね?」
「そうやね、17と18の辺りだね。」
「お祭りがあるみたいね、祇園祭。行ってみたいなぁって思って。」
「どうやろう、やってはいるけど凄い人やで。時間が何時からかちょっと、分からへんな。」
「大丈夫よ調べてみるから。」色々な事が頭を駆け巡ったが今は黙っていようと思った。

「その日は少し予定があるから夕方からでもええ?」
「そうなの?残念、大丈夫よ昼頃に着いたら少しぶらぶらとするわ京都なんて中々行けないし、駅回りだけだけど。」
「早目に終わったら連絡するわ。」
「分かったわ。実家に帰らなくて大丈夫?なの。」
「たまに、調子悪いと帰らないこともあるし、平気やよ。今度来たら何処に行くかなぁ。そんなに時間ないしね。」
「普段通りの生活で大丈夫よ、聖と一緒にいれたら満足だから。」それに、ほくそ笑んだ魔王。

電話での会話は、声を聞くことに集中する為か何時もよりもさらに感覚が増す。何となく、空気が変わった気持ちがして話しかけた。
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