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びっちカノジョ 【2期目】
第12章 Scene.11
 
「あぁ、あとソイツは………」

 何処か分からねぇ部屋の椅子に座らされたと思えば、この輪郭がぼやけたヤツの説明を始めた。

「大抵のばかげた事は出来るから」

「ザックリだな、おいっ」

 ばかげたって、何が出来るんだかさっぱり分からねぇ。

「だから、何でもだよ」

 ニヤニヤしながら、もう話す事は無いという態度を見せやがった。

「試しにさっき言った事を命令してご覧よ」

「…あ、ああ………」

 ぼやけたヤツに向かって、一言吐き出しただけだった。

「………っ?! マジかよ………」

 直ぐさま、脳内に情報が流れ込んできた。

 まるで高性能なGPSでも付けているかのように、事細かに場所を知らせてくる。

 おまけに何をしてるのか分かるようにカメラ機能搭載。

「凄いでしょ?」

 目を丸くさせてるオレに得意気な顔を見せる。

 凄いのはアイツなんだけど、まぁ良い。

 脳内で勝手に次々と映像が切り替わっていく。

「………酔ってきた………」
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