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びっちカノジョ 【2期目】
第12章 Scene.11
 
 意思とは関係なく、目まぐるしく切り替わる映像を流されれば、その速さに追い付けなくなっていく。

「…も、もう………いいわ………」

 口に出した途端に切れる映像。

「………ふぅ………」

 膨大な情報の流入が途切れ、どっと疲れが出た。

「…それで先ずは手始めに………」

 深く椅子に座って溜め息を吐き出したオレに投げ掛けられた言葉。

「………ああ」

 気が重い。

 知らないヤツじゃないだけに気分が乗らない。

「分かってると思うけど、反抗的だったら君も山賊たちも………」

「わぁってるよっ」

 ぼやけたヤツにチラッと目配せをすれば、居場所だけを流してくる。

 ………映像は勘弁して貰った。

「………そこら辺…ぐるぐるしてるな………」

 さっさと此処から離れれば良いのに、何をやってんだアイツは。

 目の前のヤツのニヤニヤした表情に、やらざるを得ないと思うしか無かった。

 やはり多数の人間を束ねる立場上、犠牲は少しでも少なくしたかった。

「………すまん………エリス………」
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