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明治鬼恋慕
第11章 夜叉



「さぁ私の首をはねろ! そして大切な友のもとへと急ぐがいい──…夜叉であるお前を向こうが受け入れるかはわからんがな」


「…ッッ…だ まれ…」


「そしてお前自身も──これから先、鬼であるが故の友の思考についてゆけず、苦しむ事になるだろう」


「……うそだ」


「人の血を持つお前では……鬼の心を理解するのは不可能だ。残念だったなぁ、クク……!!」


「…違う! 俺とリュウは…っ」


「──…いずれ、どちらかが裏切る」


「黙れよ!!」



首に当てていた刀を引き、振り上げる




「俺は…ッ…──リュウの仲間だ!! あいつのぜんぶを受け止められる!!」



「クク……ク、憐れよの」



「ぜったいに……裏切らない!!」




──そして渾身の力で振り下ろした。




軌道は斜め左下



尻餅をついて座るこの男の、頭と身体の境目



二度とこんな言葉を喋れぬように切り離す。



曼珠沙華の咲き乱れる上──逃げ腰の野党たちを躊躇なく殺したリュウと



…あの時の彼と、同じように。











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