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明治鬼恋慕
第16章 吐露

「…はぁッ ……っ、あ……!?」

そして焔来は、リュウの指が何処に入っているのかに漸く気付く。

誰にも触れられたことのない内壁だ。

探るように…少しずつ奥まで侵入する指に、一種の怖さを感じた。

「…やめ…!!」

思わず腰が引け、手足をばたつかせる。

しかし動かした手がリュウの肌に──胸の傷に触れた時、焔来は突き出そうとした手をおさめるしかなかった。

抵抗しようにも、下手な真似をすればリュウの怪我を悪化させてしまう…。

だから強く抵抗できない。


「…ぅ、くぅ!……あ…!!」


突き放すことができない焔来にも容赦せず、指は内部を巧妙に動いている。

リュウの手つきは意外なことにかなり慎重だ。

ゆっくり…ゆっくりと、時おり孔を拡げるために回しながら…。

でも…だからこそ、その遅い動きのせいで指の存在感は強烈だ。

何が此処に入っているのか
誰の指が犯しているのか

教え込んでくるかのように。


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