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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第8章 痴漢編 2-1
涎が口の端から少しだけ垂れていき、誰かの指が優
しくそれを拭う。

瑠璃は全身が熱いのと脱力感で倒れそうになるのを
何とか我慢しようとした。
身体が熱いのは、Hな刺激を受け続けて、身体が火
照っている状態になっているのだと、ぼんやりとし
た頭でも分かっていた。
ただ、そんな状態は受け入れたくない、そんな気持
ちが当然残っている。

不意に襲う電車の大きな揺れに耐え切れず、力が入
らない脚でよろめいてしまい後ろに傾いていく、そ
んな瑠璃の身体が、柔らかく両手で受け止められ起
こされる。

そして、次の瞬間にはくるりと180度向きを変え
られて、受け止めた男の身体に押し付けられるよう
に抱きしめられた。

えっ?何?どうして?・・・

訳が分からず混乱したままの瑠璃の背中から腰、お
尻へと男の手が動き、2人の身体がピッタリと重な
り合う。

力の入らない腕では抗い様もなく、瑠璃は男のなす
がままに抱かれていた。

やだ!何なの? 離してよ!・・・

辛うじて顔を男の胸から反らせて、抵抗の意思を示
しても、同じ車両内から聞こえる女子高生の声が気
になり、大きな声など出せなかった。

痴漢されてるなんて、知られたくない!・・・
同じ学園の奈菜に知られたら、絶対学園中の噂にさ
れちゃう!・・・

瑠璃が声を出せないことが分かっているのか、遠慮
を感じさせない複数の痴漢の行動に悔しさを感じな
がら、どうやって抵抗していいのか分からないまま
、抱きしめられている時間が過ぎていく。

ただそれだけだから、余計に触れ合っているお互い
の身体の正面を意識してしまう。

男のTシャツ越しに、ゴツゴツした硬さの筋肉を嫌
でも感じさせられ、そこに自分の胸の膨らみを無理
矢理押し付けられている。
瑠璃の背中を押したり、揺らしたりして、膨らみの
感触を身体で味わっているのが明らかだった。
さらに腰やお尻を触りながら、男は硬く膨張した棒
状のものを瑠璃の下腹部に擦り付けている。
瑠璃は身体を逃がしたくても出来ずに、男の身体を
感じ続けるしかなかった。
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