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第13章 地下アイドルの秘密　編　１－１

「次のグループは・・・ファータフィオーレ、女の子５人のグループです。どうぞ！」
司会のお姉さんの紹介に合わせて、勢いよくステージに飛び出した私達。
中央に並ぶと、客席後方に集まっているファンクラブやライブでよく見かける人達をすぐに見つけることが出来た。コンテストなので特定のグループに対してのライブの時の様な声援はない。それでも思いっきり一生懸命拍手をしてくれているのが分かる。
こんな緊張してもおかしくないステージで、いつも応援してくれている人達が来てくれていることが、こんなに心強いモノだとはっきりと知ることが出来た。
昂ぶりすぎてしまいそうな感情を押えるのが大変だった。

客席から見て、センターに夏妃、右に涼奈、心瑠。左に舞風、そして私（愛美）。
位置に着いたメンバーを見て、夏妃が話し始めた。
「みなさん、こんにちは。私達・・・」
「ファータフィオーレです！宜しくお願いします！」
ライブの時の挨拶の様に、全員で声を揃えた。
客席全体からもらえる拍手が嬉しい。
夏妃は最前列にずらりと並んでいる審査員たちには目もくれず、その後方に座っているお客さんたちに向かって話しかける。
「私達は全力で歌って踊って、そして笑顔でお客さんを元気にする。それを目標に頑張っています。私達のデビュー曲・・・を聞いて下さい」
タイミングよくかかったイントロに合わせて身体が動く。
いつもならコールが入ったり、お客さんたちも踊り出しているのに、今回はみんな座ったまま聞いている。椅子から立ち上がったり、コールを入れることが禁止されているからだ。
それでも私達はライブの時の様にノリノリで踊り歌い始めた。
変な緊張感は無く、まるでホームのライブ会場にいるみたいだった。

良い調子だった。
私もメンバーも、笑顔でお客さんと目を合わせる様にして歌っていく。楽しんで聞いてくれているのが分かる。
ただお客さんたちの視線、そして審査員たちの視線がチラチラと下半身に集まってくると、ムズムズとした刺激を股間で感じ始めてしまう。
今日の衣装は、上半身は胸チラやブラチラしない様にしてある。スカートもいつもよりは長めの裾だったけれど、ミニであることは変わりなかった。
膝を上げたりターンをすればその下の生のパンティは見えてしまう。
あからさまなパンチラはしないまでも、私達は偶然見えてしまう感を出して歌うことを選択していた。