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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
私だけじゃなく、舞風(まふ)と涼奈(すずな)も夏妃を見つめた。
「今の私達の立ち位置をしっかり自覚しておこうよ。これからイベントでいろ
んな所へ行くけど、私達はまだまだ、その他の、のグループだから」
夏妃はテキパキと片づけを終えると立ち上がった。
「イベントは、ライブやコンテストとは全然違うの。分かるよね?」

私は頷いた。
私達目当てで見に来てくれる人は少ないと思う。ましてや駆け出しのアイドル
の歌を聞いてみようと、思ってもいない人達に聞いてもらわないといけない。
しかも客層は幅広い。
ファータフィオーレに入る前に、夏妃と2人で地方のイベントに出ていた頃を
思い出した。
歌もダンスも今と比べれば凄く未熟だったこともあるけれど、あの独特の雰囲
気の中で歌うのは大変だった。
最前列にいるのに大きなレンズのカメラで、明らかに下からスカートの中を狙
っていたり、隣の人と話すのに夢中で歌など聞いていなかったり。

「まだまだやらなきゃいけない事、勉強しなきゃいけない事だらけなんだから
・・・みんな今日はこの後にレッスン、ないよね?」
今度は全員が頷いた。
「片付けと帰る準備が出来たら、見学だけでもさせてもらえるようにお願いを
しに行くよ。いいよね?」
「賛成!このまま帰ったんじゃもったいないよね!」
舞風が元気よく立ち上がった。私も涼奈も急いで片づけを始める。
私達は私服に着替えると、プロデューサーとして紹介された方にお願いに行き
、見学を許されることになった。
出演者の話に笑いながらも、真剣な目でそれぞれの持ち場の仕事をこなしてい
くスタッフ。その働く姿勢を身近で見られることは良い刺激になった。更に番
組がどうやって出来ていくのか、それもある程度分かる事が出来た。

心瑠も凄いけど、夏妃もやっぱり凄いな・・・
横で真剣な目で見つめているリーダーの夏妃を見て、改めて思った。
私は自分の気持ちの整理で精一杯だった・・・でも、夏妃はグループの先のこ
とまで考えていたんだ・・・私ももっと・・・
グループの為に、そして自分の為に頑張らなきゃ・・・

私の中の前向きな気持ちがグングンと盛り上がっていった。
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