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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第14章 禁断 編 2-1
「コーチって・・・彼女、いるんだよね?」
唐突に聞いてきた雅の表情は、疑問形では無かった。そのことは勿論、それ
以上の事も知っている、そう感じさせる深く濃い色の瞳で見つめてくる。
・・・そうか・・・調べてはあるようだな・・・
少しばかり動揺してしまったが、もう雅とは身体の関係を持ってしまってい
る。変な事はしてこないだろう。他にばれていなければ良しとしないと。
表情には出さずに、俺は平静を装った。
目立たない様に付き合ってきたつもりでも、目ざとい雅には分ってしまった
ようだ。同じ体操部員の山崎あやな、との事を言っているのはまちがいない
だろう。この場での嘘は良くない。正直に言ってしまう。

「あやな、と付き合っているよ」
俺の方から名前が出て来るとは思っていなかったのか、雅の表情に変化があ
った。が、すぐにいつもの小首をかしげる微笑みを見せる。
「正直なんだね、コーチ。でも、これで私と同じ立場になっちゃたね」
「そう言うことだな」
俺は苦笑いをしながら、この場は彼女に花を持たそう、とそう思った。
雅なりに精いっぱい考え、行動しているのだ。褒められた手段ではないが、
目的のためになりふり構わず頑張っているのは微笑ましかった。
ただ、同じ立場、では決してないのだが・・・

ベッドに起き上がった雅は両手で胸を隠し、アヒル座りをした。
そして、もう帰っていい?送ってくれるんだよね?、と聞いてくる。
更に、しっかりと推薦願の書類も俺から受け取り、今日一番の笑顔を見せ
た。背中を向けたまま素早くセーラー服を身に着けていく。
俺は、車で拾う為の待ち合わせ場所を告げた後、言った。
「推薦と言っても基本的な実技のチェックと面接等はあるからな。そのた
めの準備にも協力するから、それは後で連絡するぞ」
スカートのファスナーを引き上げる手が止まった。俯いたまま動かない。
どうした?とわざとらしく尋ねると、笑顔を浮べて雅は言った。
「はい、宜しくお願いします」
いつもの明るい表情でペコリと頭を下げてから部屋を出て行く。

帰り支度をしながら今日の出来事に満足をしていた。
推薦をお願いしてくる部員全員にこんなことが出来る訳では無いが、いい
スタートができた。
雅への指導も美味しい思いが出来そうだ。
今度の大会の出場選手欄に彼女の名前を書き込んでから、迎えに行くため
に部屋を出た。
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