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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第16章 ストーカー(僕の彼女)編 1-1
ルナと同じ車両に乗り込んだ僕は、彼女とは反対側のドアの前に立ってい
る。ガラス窓に映った彼女の後姿をじっと見続けていた。その姿からでも
可愛さが伝わってきて、僕は嬉しくなる。
小さめの頭に長めのポニーテール。華奢な肩幅に姿勢の良い背中。短めの
スカートからスラッと伸びている美脚を閉じ気味にして立っている。
電車の揺れに、左手を軽くドアに触れて耐えているのも可愛い。
それをずっと見つめていると、まるで彼女の隣に並んで立っている気にな
ってくる。左手を伸ばして肩を抱き、支えてあげたくなる。
恥ずかしがりながら下を向いても、きっと受け入れてくれるだろう。そん
な日が待ち遠しい。

3番目の駅で彼女は降りるという。僕が初めて利用する駅だった。一緒に
降りてエレベーターを使って地上に出る。改札を通ると、夕方の買い物客
で賑わう商店街の方へ歩いていった。

何か買いたい物でもあるの?・・・
えっ?うん、ちょっとね。付き合ってくれる?・・・
もちろん・・・

何を買うのかな?照れた顔が可愛かった。ルナはお店を捜す風でもなく、
慣れた足取りでドラックストアに入っていった。中に入るとシャンプーと
リンスを一つずつ籠に入れる。いつも使っている物だろう。迷う素振りは
見せない。もちろん僕も同じものを籠に入れた。
彼女が言う。
ここで待ってて・・・
何のことか分からなかったけど、言われた通りに待つことにした。彼女を
目で追っていると生理用品のコーナーに向っていく。
なんだ、恥ずかしがることは無いのに・・・
そう思ったけど、でもそんなところも可愛いと思えた。
ルナに見つからないように見ていると、ここでも迷わずに商品を籠に入れ
、すぐに上にエコバックを被せるように乗せている。
彼女はその後にお菓子のコーナーへ向かって行く。僕は彼女とは違って堂
々と同じ商品を籠に入れた。恥ずかしい事ではないのだ。
姉や妹に頼まれて買ってきたことは何度もある。元カノ達の分もそうだ。

だからルナ・・・いつでも僕が買ってきてあげるからね・・・
そう言ってあげても、案の定、彼女は恥ずかしがって何も答えなかった。
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