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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第16章 ストーカー(僕の彼女)編 1-1
御主人様達は、私に身体をピッタリとくっつけてきた。肩から腰、そし
て太腿や膝下まで、両側から挟むようにして寄って来る。

接触は禁止です、と同伴の時にはハッキリと断ることができた。周りの
目があるからか、2人も引き下がってくれた。
ただ今日はいつも以上に2人は強引だ。それに安心だと思っていた店内
で想像もしていなかったことをしてくる。オプションをいつもより要求
して、お金を沢山使って、まるで私に断りにくくしようと、しているみ
たいだった。

「それじゃ、かぐやちゃん。1時間の指名の延長とそれから・・・」
同伴の時のみ認められる、最大の延長時間を希望してくる。他にもいく
つかオプションを入れてきた。お店への支払額が多いのはもちろん、私
へのバックは他のアルバイトのメイドさんのお給料1カ月分以上にもな
るはずだ。
同伴の時には断れても、実際に、それも店内でとなると私は躊躇してし
まった。
バイトなどしなくても生活費に困っているわけではない。でも競い合う
ように、学園内でお洒落や美容にお金をかけているから、お小遣いだけ
では足りないのだ。

お店の中なら、これ以上に変なことはしてこないよね・・・
いざとなったら大きな声を出せば、大丈夫だよね・・・
そう考えて自分を納得させた。
それに、ここまでお金を使ってくれる常連さんと問題を起こしたくなか
った。手放したくなかった。
少し我慢すれば・・・うん、少し我慢すれば・・・
そう思いながら、私は顔を上げた。それもとびっきりの笑顔で。
「御主人様!ありがとうございます!一緒にいてくださるお時間が増え
て、かぐやは幸せです!」
御主人様達も笑顔で喜んでくれた。

「かぐやちゃんの笑顔は最高だよ。それじゃ食べさせてもらおうかな」
「はい、御主人様」
短髪の御主人様の唇に、スプーンにすくったオムライスを近づける。
「はい、あ~~ん、して・・・えっあっ・・・」
上半身を捻って右側を向いていた私は、不意に後ろから背中をグイグイ
と押されてしまった。耐え切れなくて、短髪のご主人様の左の二の腕に
胸の膨らみをギュッと押し付けてしまう。その二の腕が膨らみを撫でる
ように左右に動き始める。後ろからも押され続けていて私は逃げられな
い。
「早く食べさせて。待ってるよ」
左側の長髪の御主人様が催促をしてきた。でも相変わらず後ろから背中
を押してくる。
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