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小鳥遊医局長の憂鬱
第6章 真夜中の病院
「あっ!しまった!!僕のIDカード…。」

皆が話を終えて、寛いでいた時に小鳥遊が大きな声を出した。時間はもうすぐ深夜になるところだった。

「IDカードは確か放射線科よ。」

各科に回って貰ってきていた筈だった。

「患者搬送の時に行って貰って来るの忘れてました!!」

あーあ…やっちゃったと今泉が笑ったので、小鳥遊は眉を顰めた。

「もう良いわよ静さん。笑いすぎです。」

冬が窘めた。小鳥遊は、だいぶ疲れている様子だったが、部屋着の上にコートを羽織り車のキーを掴んだ。

「ちょっと取って来ます…月曜日は朝一でオペがあったんです。」

ああそうでしたねと冬が言った。特に日勤終了後はIDが無いと病院内には、入れない。しかも検査室やレントゲン室などもロックがかかる様になっているので、特に朝早い場合には非常に困った事になる。

「あっ…待って!先に守衛さんに電話して、鍵を開けて置いて貰わないと駄目だから。」

冬は病院の受付に電話をし事情を伝えると、守衛に電話を回してくれた。

「巡回中かしら?電話に出ないんだけど…。」

冬は一旦電話を切り、守衛が戻って来たら、保管室の鍵を開けておいてくれるようにと受付に託けを頼んだ。

「じゃぁ…行っちゃった方が早いわね。」

冬はコートを羽織ると、携帯を持って小鳥遊と出かけた。冬のIDカードを使って一緒についていくことになった。

「トーコさんどこに置いてあるか判るんですか?」

マンションのエレベーターを一緒に降りながら小鳥遊は冬に聞いた。

「ええ…もしも取りに来なかった時には、忘れ物保管庫に置いておくことに皆で決めておいたの。」

「全くあなた達は全てにおいて徹底してたんですね。」

冬は仕事は完璧だったが、ここまでだとは思わず小鳥遊は、呆れて溜息をついた。

「ええ。協力者が沢山居ましたので、その辺は徹底して置かないといけませんでしたので。」


マンションの外へ出ると少し肌寒かった。車に乗って5分程で病院へ着いた。受付に寄ると事務の夜勤者は、3人程いたが、週末で、ERに受診するものが多く、救急や患者の電話対応及び手続きなどでバタバタと忙しそうに働いていた。

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