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愛しいあなたへ
第1章 愛しいあなたへ
あなたの手の温もり…

あなたの口づけ…

遠い日の記憶…

あなたは、覚えていますか?

薄れゆく記憶の中で、宝石のよう…

あなたの腕…

あなたの指…

あなたの唇…

私の思い、気づいてましたか…

私の思い、知ってましたか…

あなたの腕…抱いてほしい

あなたの指…触れてほしい

あなたの唇…愛してほしい

あなたが欲しい…

この腕も…

この指も…

この唇も…

あなたが求めれば…

あなたが欲すれば…

あなたが望みさえすれば…

わたしの腕も…

わたしの指も…

わたしの唇も…

わたしの…

みんな、あなたのものなのに…

愛してほしいとは言いません…

一時で。いいんです…

あなたの人生の、長い、長い、時間の中の、たった、一時を、わたしに下さい…

わたしの腕も…

わたしの指も…

わたしの唇も…

わたしを…

使ってください

お好きなように、ご自由に、気の向くままに

あなたのものにしてください。
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