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しゃぼん玉色した彼
第1章 1
狂おしい程に、私は彼を求めていた。


大好きで大好きで、どうしようもなくて。

彼の声や、視線や、全てを独り占めしたくて。



「舌、出して」


はあっと息を漏らした後、玲於がそう言った。
だらしなく口を開き、舌をゆっくりと出す。


その舌に彼の温かい唾液が垂れた。
それを口の中に含むと、私はこくっと飲み込む。


彼の唾液が喉を通って、体に入っていく。
このまま、玲於が私と溶けて混ざり合ってくれたらいいのに。


唾液を飲み込んだ私に満足したのか、彼はクスクスと笑う。


「もっと欲しい?」

「もっと、欲しいです」

「いいよ」


そう言うと、彼はさっきと同様に私の舌の上に唾液を垂らす。
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