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しゃぼん玉色した彼
第1章 1
「あ。ダメ。飲み込む前に、目を開けて」


受け止めきれず、ツーっと彼の唾液が私の口の端から垂れていく。
私はゆっくりと目を開け、ぼやける視界の中から彼の姿を捉えた。


茶色い透き通った瞳が私を見て不敵に微笑んでいる。
その視線を受けただけで、血液が沸騰しそうだった。


「ふ。その顔、エロい」


舌を出したまま、私はおあずけの状態。
彼がいいよって言うまではこのままの体勢でいなきゃならない。


「俺の唾液」


そう言いながら私の口の端に手を添え、そのまま人差し指を口内へと入れた。
私の舌をざらりと撫で、楽しそうに目を細め弄ぶ。


「ああ、桜の唾液で俺の指がベタベタだ」


私の唾液で光る人差し指を見せつけるように目の前に出した後、彼がその指を自分の口の中へ入れ吸い上げた。
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