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第28章 通い合う心…

“私は……”

思い切って口を開いた後、自分でも驚く程に次々と言葉が溢れ出す。

“孝さんにハッキリしない気持ちを感じた事もあったんだよ…。でも…峻くんと過ごすうちに…何も無いまま一緒に居る時間がスゴく心地良くて…会えない日が辛くて…寂しくて…”

とうとう胸につっかえでいた思いを吐き出した私は、溢れ出す涙を止められなかった…

それでも消え入るような声を絞り出して、峻くんに伝えた。

“一緒に居たい…”

発した言葉と共に、胸がギュッと締め付けられた。

包み込む峻くんの両腕に力がこもり

“好きだよ…ゆな…”

耳元で囁く甘い声…

ゆなちゃんから『ゆな』へ…

ありきたりだけど、峻くんと私の関係が新たに始まった瞬間…

ギュッと苦しかった胸が、徐々に和らいでいくのを感じた。