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第12章 再び週末

　資料室での行為中に言われたことを、この場で繰り返されて固まってしまう璃子。

　あのときは、性交の真っ最中ということで、「興奮した部長が、勢いあまって言ったことで、深い意味はない」とも思えたのだが、今回は明らかにそんな可能性はない。

　璃子の鼓動はかなり速くなっていた。

「俺がしっかり責任をとって、璃子を嫁に貰ってやると言っている」

　再度はっきり言われて、璃子はドキッとしてしまう。

　璃子にとっては、どう考えても「条件つきのプロポーズ」にしか聞こえなかった。

　そして、過去に唯一付き合った友則からは交際期間の短さもあり、こうしたことを言われたことは一度もなく、今回が初めてなのだ。

　藤崎に対して、恋愛感情は一切なかったはずの璃子だったが、こういう発言を受けると、妙に意識してしまうのを避けることは不可能だった。

　頬を少し赤らめ、ドキドキしながらも、璃子は必死で言葉を探す。