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夢…獏の喰わぬ夢
第9章 色

でも、彼女と一緒に料理を手伝うのは楽しかった。

「ハンバーグを焼くのを任せるわ。」

フライパンにハンバーグを入れると、肉の焼ける香ばしい匂いがする。

彼女は、野菜の沢山入ったスープに肉団子を入れていた。

「こんなに食べれるかな。随分沢山だけど…」

「作りおきよ。スープにいれても、味付けしてもいいようにね。
きちんと食べたほうがいいから、あなたが一人でも食べれるように」

「ありがとう。」

そして、食事をした。
自分が手伝ったハンバーグを食べるのは、気恥ずかしい。食事しながら話すのは、山の計画のことが多い。

片付けをして、借りてきた山の本をみて話す。

初心者でも楽しめて、彼女が希望する景色がみれるところ…
用意の必要などを話す。

僕はバイトで疲れ、今週は夢の記憶すらないので、話題は専ら山のことばかりだった。

風呂の準備ができると彼女は

「今日はあとに入らせて」

という。


女の子の都合もあるのだろう。風呂のあと、ベットで寄り添い彼女を抱き締める。


他愛もない話をしている間に僕は眠っていた。


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