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第2章 衝撃的な出来事

「季永さん、私……変……」

耳に掛かる息が不思議なくらい気持ちよくて……。
私自身、何だか訳が分からなくなってゆく。

「美紀……私は……」

耳元から顔を上げ、私を見詰める季永さん。
真面目で綺麗な季永さんの瞳の中に、私が映っているのが見える。

「……ごめん、私がもう我慢できない」
「えっ？
……んっ！？」

季永さんの顔が私に近づいてきて、気付いた時には唇が重なって……私は季永さんに唇を奪われていた。
私のファーストキス……それが季永さん。
しばらく重なっていたとは思う。でも、ゆっくりと唇を離し、季永さんは私の身体を抱き締めて来た。

「一目惚れなんだ。
こんなおじさんが年甲斐も無く……。
……美紀……好きだ…………」

『トクン……トクン……トクン！！』

心臓が五月蝿いくらいに激しく高鳴るの。
私も季永さんは嫌いじゃ……無い……。
うんん、私は季永さんに物凄く惹かれてる。私の心が大きく騒ぐくらいに……。

「私も……。
季永さんだったら……季永さんだったら……」

続きが上手く言葉にならない。そんな私に季永さんは優しく笑って、また柔らかいキスをしてくれる。
今度は少し長く、ゆっくり角度を変えながら、季永さんの唇が私の唇の上を動く。
触れ合う唇が凄く熱く感じる……。
こういう経験が無い私は、どうしたら良いか分からなくて、ただ季永さんの腕にしがみついて、季永さんのなすがまま。
段々息苦しくなって来て、私は季永さんから顔を背けた。

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」

そんな私の姿に、季永さんは目を丸くして私を見て……。

「もしかして息…止めてたの！？」
「えっ！？
違うん……ですか？？」

私の勘違い？？
キスって、こういうのじゃないの？？？？
その季永さんは私を見て、面白そうにクスクスと笑っている。