この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
月の川 〜真珠浪漫物語 番外編〜
第2章 My Fair Lady
梨央を抱き上げたまま階上の大階段を上がると、梨央の乳母らしき人が慌てて駆け寄ってきた。
「お嬢様!どちらにいらしたのですか⁈お探し申し上げましたよ!」
そして梨央を抱いている月城を見て、不審そうな顔をした。
「…貴方は…?」
月城は挨拶をする。
「本日からこちらでお世話になります月城と申します。
お嬢様が階下に降りてこられたので、お連れ申し上げました」
「ばあや、月城は梨央だけの騎士なのよ」
梨央は自慢げに話す。
乳母は合点がいったように頷く。
「ああ、貴方が…。私は梨央様の乳母でこのお屋敷の家政婦のますみです。よろしくね。…さあ、お嬢様、お薬をお飲みになってそろそろおやすみの準備をいたしましょう。…こちらへ…」
ますみが梨央を抱き取ろうと手を差し伸べる。
梨央は首を振り、月城にしがみつく。
「いや!お薬、きらい!飲まない!」
月城は心配そうにますみに尋ねる。
「梨央様は、どこかお悪いのですか?」
「いいえ…。ただ、お嬢様はお身体がお弱くて、季節の変わり目には必ず、ご体調を崩されるので用心が必要なのです」
梨央が月城の腕の中で愚図る。
「お薬、苦いからきらい!飲まない!」
「お嬢様!我儘を仰ってはなりませんよ」
ますみが厳しく諌める。
また梨央がべそをかきそうになる。
月城は優しく、梨央をあやす。
「わかりました。では、月城もお嬢様と一緒にお薬を飲みます。…それならいかがですか?」
「…月城も?」
「はい。苦いお薬も梨央様の為に我慢して飲みます。
月城は梨央様の為になら、どんなことでもいたしますよ」
梨央は嬉しそうに笑った。
「梨央、お薬飲む。…お部屋に連れていって。月城」


/233ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ