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新月の闇 満月の光
第7章 ルビーとエメラルド

「だってYumeさん、何か、こう、色々と吹っ切れてるみたいなんですもん。漸く御劔先輩、Yumeさんに告白したのかなって思って……。あれ? もしかして僕、ま違いました? 」




急にオロオロしだす、木坂くん。


ねぇ、真紘さん……。


私達の歪な関係、皆に知られてたみたい、ハラハラさせてた様ですよ……。


隠せてると思っていたのは、どうやら私達だけのようね……。


私は木坂くんに、曖昧な笑顔しか見せることが出来なかった。


だってそうでしょう。


私は、真紘さんから、皆に喜んで言えるような言質を、貰っていないのですもの。


2人だけの内緒の約束だけ…………。




「えっ……と、もしかして、僕の勘違いでした? 」




尚一層、慌てふためく木坂くん。


可哀想なくらい、慌てている真紘さんの後輩。


ごめんなさいね、木坂君。


本当の事は誰にも言えないけれど、私は彼に向けて、意味深な笑顔を見せた。




「Yumeさん、あの、俺、お二人には、幸せになって欲しいっす!!。そりゃね、確かにタレントとマネージャーって立場っすけどね、それでも、好き合ってるのに……何か、俺、見てられないっすよ! 」




木坂くんってば、本当に良い子だね。


他人の事が思いやれる、男なんだよね。


流石、真紘さんが育てた後輩さんだね。


私が心からの笑顔を見せると、木坂くんも笑ってみせてくれた。






よし、今日は、彼の為に頑張ろう。




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