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忘れられない人
第51章 動
なんとなく、わかった。。。

こんなに、直樹に逢いたいのは、ちゃんと女の子扱いしてくれるからだ。。。

私が欲しい言葉や仕草をくれる

甘い空気に酔っていたくなる

そのかわり、私が夢中になると終わってしまう

寂しい時に、電話してくれる

手を繋いで、肩を抱いてくれる

どこにいても、抱きしめてくれる


私の心がざわざわする

窓の外を見る

空を見にいきたいなあ。。。

寂しい時によく、空を一緒に見た

嬉しい時にも、空を見上げていた


何でもないことにもドキドキした


もう、ドキドキしたり、キュンとしたりしないのかな。。。


暗い空は、グレーだった


きっと、今頃、直樹は他の女を抱いている

嫉妬しているわけじゃない。。。

なんとなく、私を選んでくれてないことが寂しくなる


詩織、着いたよ?


窓の外をボーッと見る私に声をかけてくる


はい


空っぽになったみたいな私がいる

他の奥さんが直樹に声をかけているのがわかる

みんな、いつまで経っても女として扱われたいんだ。。。

反対に旦那たちは、若い女の子たちをチヤホヤするんだ。。。

私は?

私はどうしたい?


誠は、私を女として扱ってくれない。。。

直樹も、私だけじゃない。。。


空っぽになっていく。。。

私は、誰にも必要とされてない。。。

家族として、いるだけ。。。

みんな、ちゃんと成長している


私だけ、成長してない。。。


高校生の頃のままの私は、あの頃と変わらない直樹に惹かれているだけだ。。。


部屋に入り、洗濯物を片づけて晩御飯を作る

何も考えなくても、体が動く

黙って食事しても、何も感じない。。。

何も考えない。。。

誠が、何でもない会話をしているのが聞こえる


詩織、聞いてる?


はい


食事をやめて、ビールを飲んでいく


頭の中にテレビで見る字幕みたいに、誠の会話が流れていく

黙って、片づけてお風呂に入る

蓮と、陸が帰ってきて、話しかけてくる


なんだ。。。

私が何も言わなくても、会話は成り立つし時間は流れていくんだ。。。


空っぽになったみたい。。。

愛されることを望まなければ、うまく回るだろう。。。

直樹を求めることは、止められない。。。


私が、黙って席をたっても誰も気づかない。。。






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