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第52章 忘れない

この状況で普通、寝るか？

詩織は、むちゃくちゃだな。。。？


甘いキスされている


髪をさわりながら寝ている私に、聞いてくる


そういうお前は、どこに行ってたんだよ？

詩織以外に、抱きしめてなんかいないよ。。。？


...


朝、空っぽの私が目が覚める

誠に抱きしめられている手を叩いて、起き出す


誠を無視して着替えていく


出掛ける前に、誠が私に言った


今日、ジム行く？


わからない。。。


迎えに行けるから、行くならメールして？


返事来ないからしたくない


はぁっ。。。


ため息をついて、おでこを小突いて、出掛けていく


何となく、会社に行きたくない

休みの電話をして、リビングから空を見ていた


公園に行ってみようかな。。。？

空をみたい。。。


電話してみる


詩織？

昨日は大丈夫だった？

電話したのに、出ないから。。。心配したよ？


直樹。。。？

今日は仕事？


空が見たくなった？


何でもわかるのね。。。？


9時に、カフェにいて？

迎えに行くよ


どこに行くの？


プラネタリウム

随分、行ってないだろ？


うん。。。

行く


...


平日のプラネタリウムは誰もいない


二人で空を見ていると落ち着いてくる


暗い館内で、手をつなぐと安心する


二人で空を見ているとあの頃に戻ったみたいだ


プラネタリウムを出ると、光が眩しい。。。


今日の空も青いな？


直樹。。。ありがと。。。


元気出た？


うん。。。

帰るわ


帰るの？


直樹、仕事でしょう？


髪をさわりながら聞いてくる


夕方、ジム来いよ？

確かめに行きたいんだろ？


まだ、迷っているのよ。。。

知らない方が幸せなこともあるでしょう？


私の髪を撫でながら、私を見ている


昨日、あの二人、一緒にいたよ？

電話に出ないのは、一緒にいたからだ。。。


っ。。。

知ってる。。。

昨日、あの甘い匂いがした

気が狂いそうだった


そっか。。。


嫉妬より、悔しくて。。。


直樹を見る


２度も、同じ女に好きな人をとられるのかと思ったら。。。むかつくわ。。


ケラケラ笑いながら、私を見ている


詩織は、変わらないな？

嫉妬より、悔しいんだ？