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禁煙チュウ
第14章 臨時休業
脇腹から手を上げて胸の丸みを確かめるように撫でる。
柔らかい肉の形をほんの少しだけ揺れる位にソフトに、撫でる、だけ。
はぁ、と石井の熱い息が俺の耳をかする。

何度目かそうやって胸に手をかすめさせると、石井は俺の意図に気付いて「うー」と呻った。
「うん?」
とぼけてみせると石井は「もう……」と呟いて俺の首筋に軽く噛みついた。
「ふふ、噛むなよ」
石井の耳を髪ごと握る「フリ」をして、腕で胸をぎゅっと潰すように押し付ける。
肘のちょっと上あたりに硬くなった石井の乳首が当たる。

「ん、もうっ」
石井が体を離すと腕も離れる。
「ん?」
素知らぬふりをすると石井はきゅっと俺を睨んで、でもまたヘタッと抱きついてきた。

はぁ。可愛い。
俺もそろそろ我慢できない。石井の首筋から手を下に動かそうとした時、石井が耳元で呟いた。
「触って……」
俺の手が止まる。
「……触ってるよ」

「もっと、ちゃんと……」
石井が恥ずかしげに体をゆする。
預けるように力を抜いて、石井の胸がむにーっと俺の腕を押す。

柔らかくて熱い肌を押し付けられて、「触って」なんて囁かれて。我慢できるはずがない。
「石井……」
俺は石井の体を片手で支えるとぐるっと回って石井をソファに押し付けた。
ソファと俺の間に小さな石井の体が挟まれる格好になる。

「あ……」
俺の体で部屋の照明が遮られて、石井に俺の影が落ちる。
追いつめられたように眉尻を下げて俺を見上げてくる石井の表情が可愛くて。
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