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禁煙チュウ
第10章 はじめて その3
もうほとんどガクガクと揺さぶるように、お尻を抱えて指を出し入れする。
「んんっ、んっ、はぁっ」
合わせた唇から洩れる声も激しくなってくる。

「石井、いたくっ……、ない?」
息を弾ませ、問いかけながらぬるっぬるっともう遠慮なくペニスを擦り付けた。
もう「痛い」と返されても止められるかどうか。

だけど、石井は欲望に支配されつつある俺に体を揺さぶられながら懸命に答えた。
「はぁ……っ、んんっ……痛くても、いいから……っ!」
健気なその涙声にとうとう理性が吹き飛ぶ。

「石井、もう俺……っ」
石井がその言葉に応えるように腕を俺の首に回してぐいとひっぱった。
ごろんと石井の上に乗っかる形になる。

俺は石井の中から指を引き抜き、さっきまで指を埋めていた場所に素早くペニスを押し付けた。

「あっ! んーーーーっ」
抜いて直ぐだったからか、先端がズブッと入った。

ぬるぬると滑って、入り口もキュウキュウ締まって直ぐに追い出されてしまいそうだ。
「いしい、まだ……」
早かったんじゃないか、と石井のぎゅっと瞑った目を見て腰を引きそうになる。
その気配を察したのか、石井が俺の頭を抱きかかえて
「いいから……っ」
と首を振った。

「キス、してください……」
熱っぽい声で石井が求める。
そっと起き上がり、目を合わせる。
息を切らせ、涙を浮かべた石井を見て胸が痛くなる。

優しくするって言ったのに。
そう責めたっていいのに、石井はただただ俺を受け入れてくれていた。
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