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幼い獣たちは愛を知る
第4章 情以上
 いままでだったら俺が抱いてやってたんだけど。
 って思うのと、俺が警戒を解いてなかったボルガさんももしかしたらアストンは優しさを見抜いてたんじゃないかって思うのとで、俺の胸ん中はぐちゃぐちゃだった。
 アストンが早く眠れるようにって思いが、だんだんといつになったら終わるんだろうってのにすり替わっていって、俺の方が壊れそうだった。もしかしたらもう、アストンの薬も抜けて二人で眠っているのかもしれない。腕枕で。……とか。
 だから、ちゃんと服を着たボルガさんが扉を開けて俺を手招いてくれたとき、俺はどんな顔をしていいのかわかんなかった。だって……どう見たってアストンのほうが可愛いし。俺だってそう思う。
 それなのにボルガさんは、俺の手もすごく丁寧に引いてくれて、アストンが眠る横まで連れてってくれた。俺とアストンは同じだって示してくれた。
 それが嬉しかった。嬉しかったけど……自分勝手な俺は嫌だったんだ。認めたばっかりのボルガさんをボルガさんが俺たちの下に置いたみたいな感じがして。『体を貸せ』なんて言ったのは俺なのに。
 促しても立ち尽くしたままベッドに入ろうとしない俺を、ボルガさんは面倒がらずにゆっくり頭を撫でてくれた。その手の温かさと慈しむような動きに、俺は思いきって後ろに向き直り、ボルガさんに抱きついて胸に顔をうずめた。
「どうしましたか?」
 大人の男のがっしりとした尻を片手で掴み、もう片方は腰骨の内側をなぞる。━━知らないんだ、こんなやり方しか。
 性的な匂いを感じないはずがないのに、ボルガさんは動いてくれない。抱き締めてくれない。やっぱり俺ではボルガさんを煽るには足りないんだ。
 そう諦めて泣きそうになったとき、俺のズボンが後ろからつんと引っ張られた。
「アストン……?」
 よかった、目が死んでない。輝きが戻ってる。
「お前も━━」
 アストンが掠れた声を振り絞る。ボルガさんが言葉を続けられずけほけほと咳き込むアストンに応えるように、俺の体をそっとベッドに押す。そして、俺を入れるためにベッドのシーツに手をかけたとき、その手をアストンが掴んだ。
「━━アストンさん?」
 アストンはそれだけで消耗したのかハァハァと息を整えてから、掴んだ手はそのままに俺になにかを訴えかけようとする。
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